新規客獲得の難しさと課題

トップページでは、いきなり公的機関に対する不満をぶちまけてしまった。
ご覧になっていただいた方々には、不愉快な思いをさせてしまったかもしれない。
ここでお詫び申し上げる次第だ。

さて、批判ばかりしていてもしょうがないので、学生ローンの利便性について書いてみたい。
学生ローンの利便性は、学生ならではのサービスにつきると言って良いだろう。
学生は会社員や公務員を対象とする一般の貸金業者では、審査が通りにくい。
大手ならなおさらだろう。

学生ローンはそんな市場ニーズを見据えて誕生した、他には見られない珍しい形態の消費者ローンである。
学生専門という奇抜な発想で、オープニング当時は、学生に受け入れられるのかどうかが疑問視されていた。
開業当時は大方の見立て通り、散々たる内容で、お客が一人もこない日が月に何回もあったそうだ。

しかし、某学生ローンの経営者は、当時の事をこのように振り返った。
学生相手の商売は、一度誰かに知れ渡れば、その口コミの広がり方は、一般の社会ではありえないスピードだ。
問題は、「点火」と「持続」であることは、はじめからわかっていた。
学生の口コミによる広がりの強さは最初から予想されていたが、その威力は意外な形で現れることになる。
それが、現在でも社会問題となっているマルチ商法だ。

はじめのうちは、「何だかよく友達を紹介してくれるお客さんが増えたもんだ」
このように楽観視していたのだ。
学生ローンはもともと学生の口コミの力に期待が集まっていた。
ところが、次第に紹介客に一定のパターンがある事に気づき、「これはちょっとおかしい」という事になる。
一定のパターンとは、例えば申し込み金額や使用目的などが全く同じであるとか、一人の紹介者が10人も20人も紹介してくるというのは異常である。
このようなパターンはマルチ商法の典型で、ほとんどの場合、後ろに指南役がいて、申込書の書き方を支持されている場合が多い。
だからどうしてもワンパターン的な特徴が出るのだ。

こんな背景もあり、当初は紹介客が増えたと喜んでいたものだが、次第に喜んでばかりいられるものではない事を悟るようになる。
これはいつかしっぺ返しが来るに違いない。
そう思うようになっていったのだ。

学生ローンがインターネットに力を入れるようになったのは、Windouwsの発売と重なった丁度このころだ。
今でこそGoogleなどでSEOは広く知られる技術となっているが、当初はそんな技術は当然知られていなかった。
当時の検索エンジンはGoogleがまだなく、Yahooの一人勝ちであった。
Yahooは今でこそGoogleの検索エンジンが使われているが、当時は人の手作業による登録制であった為、意図的に上位表示を狙うという事は不可能だったのである。
様相に変化が起きたのは、インフォシークやgoo、フレッシュアイなど、当時のロボット検索エンジンが意図的に上位表示をする事が可能だとわかってきた頃からである。

やがて、超巨大マンモス企業と化したGoogleが検索エンジンのシェアを拡大するようになり、SEOが一気に世に広まる事となったのである。
SEOが一気に加速した一番の原因は、Google自身にある。
Webマスターの為のページで、検索結果の順位は、より多くリンクが貼られているページが上位に表示されると明確に書いてしまった事が発端だ。
そこで、多くのWebマスターは考えた。
単純にリンクが多いだけではなく、キーワードでリンクされる必要があるはずだと。
この考えは完全に的を得ており、Googleをはじめとする多くの検索エンジンは、検索結果を荒れに荒れさせる結果となった。
酷いものだと、最初の1ページ目から10ページ目まで独占してしまうようなものまで現れ、やがてGoogleはスパム対策に乗り出す事になる。

現在では、ペンギンアップデートやパンダと呼ばれるアルゴリズムがあり、意図的に上位表示をしようとする不正なWebサイトにペナルティを科している。
一度捕獲されると、抜け出すのにとてつもなく苦労する。
苦労したあげく、復活できないケースは珍しくなく、むしろそのまま葬り去られてしまう事の方が多いだろう。

学生ローンも例外なくSEOに奔走し、捕獲されては一からやり直しを繰り返してきた経緯がある。
何もしなければ結局上位表示は無理だし、かといってやりすぎると捕獲される。
このジレンマとの戦いである。

最近のGoogleの技術は目を見張るものがあり、なめてかかるのは非常に危険だ。
特にローンやキャッシングといったキーワードは、超激戦キーワードであり、Googleの目の光らせ方も力を入れている。
こういった現状においては、新規客の獲得の為の媒体を、検索エンジンに重く置く事は危険である。
学生ローンではこうした背景を踏まえ、インターネットと紹介客の2大看板戦略をとっている。
その影響として、紹介料の高騰化が進んでおり、広告宣伝費用の圧迫の要因ともなっている。
いずれにしても今後の学生ローンにおいては、いかに低コストで新規客を増やしていくかが最大の課題となる。

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